大人になるにつれて様々な知識が身につくだけに物事を複雑に考えてしまう。本書ではそんなジャンク思考を削ぎ落としてシンプルに考える事ができるミニマル思考になるための、原則とルールを読みやすい形で紹介している。
ミニマル思考とジャンク思考の違いから始まり、説得力のある問題提起のルール、解決につながる原因分析のルール、空回りしない解決策のルールまで例題をあげながら書かれていて理解しやすい。
各ルールでの原則は以下のようになっている。
実害がないことで騒がない
- 気分ではなく事実で語る
- 命かお金にかかわること
- 主語を変えて考える
変えられないものを変えようとしない
- 心がけより仕組み
- 過去より現在
- 見かけの原因に騙されない
もっとクールな手はないか
- 禁止令、罰則は最後の手段
- 本末転倒になっていないか
- 解決策がまずいときは原因分析・問題提起に戻る
これだけを見ても納得できる部分は多いが、普段の仕事の中で実際に意識できているかどうかはあやしい。
特に何かミスが発生した時に人に対して責任を押し付けがちになるが、システムに問題があることの方が多い。マネージャーとして働く人はこの事を頭に入れておいた方がいいだろう。
読みやすくサラッと読める本だが実は内容が深い一冊だ。
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