本書では小説、書評、翻訳など多くの分野で活躍する作家池澤夏樹氏が初めてその「知のノウハウ」を公開している。
新聞の活用に始まり、本の探し方、書店の使い方、本の読み方、本の扱い方、本の手放し方、時間管理法、取材、コミュニケーション、アイデアの整理と書く技術、語学習得法、デジタルツールとガジェット活用まで広範囲にわたり紹介している。書評の裏話からメディアについての考察など興味深い話が出てきて面白かった。
誰もがネットを利用する現代社会では、情報をろくに読みもせず、自分の考えを持つ事もなく多数派に流される。本書を読むと自分の考え・思想をしっかり持つためにどのように知識や情報を獲得し、活用していくかヒントが得られるだろう。自分の考えを持たずに生きるのは楽かもしれないが、私は魅力を感じない。知的生産について興味がある方におすすめしたい一冊だ。
Tags:
本